【レビュー】第1回職人現場検証レポート【捜査3課編】

いよいよ職人現場検証2016レビューも最終話!【捜査3課 有田焼のNEXTを捜査せよ!!】をレポートします!
捜査3課は「有田焼のNEXT」とあるように、これからの有田焼を考えた次の一手、新たな試み、技術人材などを主なテーマとして捜査していきました。

第1の現場「佐賀県立有田窯業大学校」 ─

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全課合同捜査の泉山を後にし、まずは第1の現場「佐賀県立有田窯業大学校」へ。 磁器産地の時代の担い手を育成する学校として数多くの学生を輩出し、全国はもとより、海外でも多くの卒業生が活躍しています。学校の概要や学生がどんなことを学んでいるかを一通り説明いただいた後、現在導入が始まり少しづつ現場でも活躍の場が増えてきている「3Dプリンター」や「モデリングマシン」の説明へ。 需要が増えているのにそれを扱える人材が不足しているのが現状だそうで、そういった技術や要望に応えられる人材を育成していくのが今後の課題だそうです。しかし、最新技術が扱えたとしても、基礎として伝統技術をしっかりと踏んでいないとダメだというのは実に興味深い話でした。

第2現場「藤巻製陶」 ─

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次に訪れたのは、有田で1番高い煙突でおなじみの「藤巻製陶」。「NEXT」というテーマということで、海外のデザイナーの要望にこれまでの有田の技術と新しいデジタル技術を融合させて見事応えた紆余曲折を語ってもらいました。窯業大学校で聞いた「3Dプリンター」等の技術の導入例としての話は、捜査員も興味が尽きない様子。伝統技術と最新技術の使い分けなど多くの質問があがっていました。帰る前に煙突の下で雑談していた時に出た、戦時中に作られたという磁器製の「手榴弾」の話が一番盛り上がったのはナイショです。

第3現場は「吉右ヱ門製陶所」 ─

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食事休憩をはさみ、第3の現場となる「吉右ヱ門製陶所」さんへ!!
ここも歴史が古い窯のひとつで、江戸時代には窯主が帯刀を許されていたということですので、そのころの窯元としては破格の地位だったことが伺い知れます。そんな歴史のある「吉右ヱ門製陶所」ですが、当代は様々なチャレンジをし、新たな有田焼の表現を模索しています。 そんな技術のひとつが、白磁の器にマスキングをし、サンドブラストを使って絵付を施すという新たな技法「光描(こうびょう)」。有田焼の特徴である白磁と絵付を両立させたものができないだろうか?という発想から生まれたというこの技法に、捜査員も感動!さらにはシールを貼ってマスキングすることで器に絵付をするという体験のおまけつき!体験した小皿と箸置きはお持ち帰りできるというお土産までついてホクホク顔の捜査員一同でありました。

3課第4の現場は「北川美宣窯」 ─

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有田の名絵師・北川伊平が起こした窯元が手がけた「ミクロス」という磁器製の小さな人形。海外でも人気を博した小さな彫刻ものを得意としているのが、伊平の孫である当代が30年前に立ち上げた「北川美宣窯」です。今回は、その卓越した技術を生かして「ただの薄っぺらなコラボ」じゃない商品の成功事例として、現在大ヒットしている「キン肉マン箸置き」について語ってもらいました。 商品化のきっかけ、作者・ゆでたまご先生サイドのキャラクターたちに対する愛情の大きさゆえのダメ出しの細かさなど、途中、商品企画をされた有田焼商社「西富陶磁器」さんも加わって大裏話大会?へと発展しました。 その後、実際に自分たちで押し型とよばれる型に土を入れてキン肉マンたちを作る工程を体験捜査したり、絵付けの作業を捜査しました。

3課最終現場「陶悦窯」 ─

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そして3課最後の現場となる「陶悦窯」へ。開口一番「うちの話はどんよりなるので覚悟してください!」と言われ動揺する捜査員。 捜査資料を渡されそこから語られたのは、有田焼の原料となる天草陶石の現状。今年有田の窯元さんたちが実際に天草の陶石採掘現場に足を運び、現地の方とも交流した中で実感した原料の問題。天草陶石無き後、というもしかすると遠からずやってくる問題を有田としてどう答えを出すのか?というところを導入部分に、現場を案内しながら新たに立ち上げたブランド「ましら」の商品開発の話も並行してしてもらいました。

じつはこの商品開発の裏には、先ほどの原料の問題を解決するかもしれないある画期的なことが行われていました。 新しい技術や新しい表現方法のような表に出てくる派手さはないものの、確実に今後100年、さらにいうとこの先の未来に有田焼を残しておくために必要な動きが生まれた瞬間を目撃しているかもしれないと思うと、捜査員も身が引き締まるような感覚をおぼえました。

今回「有田のNEXT」として様々な事例を捜査したみなさん。 有田焼の奥深さや、先進性、そしてこれまでのイメージと違う面を見て、様々な思いを新たにされたと思います。その思いが有田焼の裾野を広げる一助になると私たちは信じています。 3課捜査員の皆様おつかれさまでした!

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これにて全3課のレポート終了となります。参加全捜査員の皆様、本当にありがとうございました!
参加できなかった皆様、ぜひ2017年第2回開催をお待ちください!開催時期等はホームページ、もしくはfacebookにてお知らせいたします。

【番外編】終了後の懇親会 ─

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職人現場検証終了後は場所を移して懇親会を開催!我々職人たちと参加希望の捜査員さんを交えて、今日見たことの感想や補足質問、参加コース以外の職人さんとの交流などなど盛んに行われました。

途中、捜査員の皆さんに追加捜査依頼!用意された複数の器の窯元名を当てるクイズを出題。お皿の裏などに描かれている銘(窯元の名前など文字は様々)などをヒントに捜査していきます。最後には正解数に応じて各窯元の器をプレゼントして終了。大いに盛り上がり解散となりました。

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